9/16(Sat) | 東京(成田) 18:00-キャセイ航空(CX)505-21:25 香港(啓徳) 23:05-キャセイ航空(CX)103-翌7:45 ケアンズ |
宿泊先 | (機内泊) |
関連サイト | アジア総合リンク 香港 オーストラリア ケアンズとグレート・バリア・リーフ |
どうやら年2回の海外旅行というのは、私の年間スケジュールの中に組み込まれたのかもしれない。
わずか2ヶ月前に行った、マレーシア旅行(1995.7.6-7.10) の企画が大詰めを迎えていた6月初旬の段階で、この旅行のフライトスケジュールを、同じ担当者にオーダーしていたのだから・・・
今年はここ2年間の恒例となっていた年末の海外旅行がなくなりそうだから、さすがに3回目はなさそうだが、当初段階では、可能性として否定できなかっただけに、一夏に2回の企画は、我ながら大胆不敵だと思う。
しかし、私は敢えて一夏に2回の企画を貫徹することにした。
なぜならば、「行ける時に行っておきたかったから」である。
そして、今年も幸運にも(!?)そういうチャンスに巡り会えた・・・
それを私は大切にしたい。
当初の企画は、仏教遺跡とインド洋リゾート地のあるスリランカ(Sri Lanka)が候補地であったのだが、新聞報道が内戦の激しさを伝えていたため、急遽オーストラリアが第二の候補地として挙がったのだ。
私にしてみれば、タミル・イーラムのトラ(LTTE=Liberation Tigers of Tamil Eelam)の爆弾テロで死ぬよりは、オージー・ビーフ(Aussie beef)を食いながら、グレート・バリア・リーフとビキニギャルを見ていた方がずっといいに違いないと思ったからと、いうのも理由の一つである。
なぜ、香港に寄ったかって?
私の友人があと2年で中国に返還になる香港へ行きたいと言ったからだ。
私はマカオでのギャンブルも楽しみなんだけどね。
私たちの乗ったキャセイ航空(CX)505便は、この航空会社が飛ばしている香港行きの便の中では、最終となるフライトである。
また、私たちの出発日は、敬老の日を頭に3連休となる日程であったので、もちろん3連休前夜の便と15日の便は、もちろん満席が予想できたが、谷間となる日の最終便まで満席とは、さすが!と関心する次第だ。
少し前にCMの「夏だからって出かけるのはよしませんか?どこだって夏は暑いんだから!」というセリフに、「国内観光業界の努力に水を差す。」と、長野県の鹿教湯温泉の観光業者が怒って抗議文を内容証明でサントリーに送り付けたために、CMの放送が中止になってしまったというバカバカしい話があるが、私に言わせれば、あのCMを見て旅行を取り止めた人間は皆無ではなかろうか?とも思う。
少なくとも、ここ2〜3年の傾向を見ても、「安・近・短」の範疇に入る国際線のフライトは季節とは関係なく、常に満席に近い状態ではないのだろうか?
これでは、「不況というのは財界の口実」という共産党機関紙の記述が、真実に思えてくるではないか!
彼らのみならず、私でさえ日本のどこが不況なのか?と言いたくなる光景がここには展開されている。
まあ、あと3年後の長野の冬季オリンピックに向けて建設中の新幹線が開通すれば、新幹線の駅がない温泉地は次第に寂れていくだろう。
新幹線が開通すれば、すべての沿線自治体が恩恵を受けるかというとそうでもないのが現実なのだ。
啓徳空港(Kai Tak Airport)到着は21時25分、ここで約1時間30分のトランジットとなる。
最近では、ヨーロッパへ行くパックツアーでも、キャセイ航空利用のものがあったりするので、ここでトランジットとなる日本人観光客は予想外に多いようである。
ただ、いつも思うのは、この乗り継ぎ時間の間にやることは、ほとんどないということである。
強いて言えば、読書かウォークマンでの音楽鑑賞かのいずれかであるのだが・・・
ケアンズ経由ブリスベーン(Brisbane)行きのキャセイ航空(CX)103便は定刻に離陸した。
1日に4往復している東京−香港線は満席なのに比べて、香港−ケアンズ線の機内は、週3便しかないにもかかわらず、ガラガラである。
これだと、昨年冬に週3便から週2便に減らされたパース(Perth)行きの便と同じ運命を辿るのではないかと、人ごとながら心配である。
そして、この便では、離陸後に何と夕食が提供されるのだが、これだけは勘弁して欲しいと思う。
私たちのような乗り継ぎ客はもとより、香港から乗った人でも、通常は夕食後にこの便に乗るだろうから!
もちろん、寝酒としてのコニャック(cognac)のサービスはいつでも大歓迎だけどね・・・
9/17(Sun) | ケアンズ 10:35-カンタス航空(QF)935-13:15 エアーズ・ロック ホテルのプールで日光浴 |
宿泊先 | Desert Gardens Hotel / \17,500 per night (日本で予約) |
[booking sites for you / agoda.jp Booking.com Hotel Club (英語・日本語) アップルワールド JHCホテル (日本語)] | |
関連サイト | オーストラリア エアーズ・ロック ケアンズとグレート・バリア・リーフ |
午前8時、私たちは成田空港を発って以来、約13時間の長旅の末に、オーストラリアのケアンズ国際空港(Cairns International Airport)に到着した。
それにしても、ハネムーナー専用便と化した、直行便の日本航空(JL)775便とか、カンタス航空(QF)60便であれば、8時間余りで到着できるところを、わざわざ香港経由便にした理由を、私は何度説明させられたことか!
格安航空券で旅行をアレンジするための条件の1つが、往復とも同一の航空会社を利用することであることを知っている人は、意外に少ないことを改めて認識した思いだった。
オーストラリアというのは日本人が観光で渡航する国のほとんどが、無査証入国が可能な状況においても、なおかつ査証(VISA)を求める数少ない国の1つである。
昨年行ったオーストリアの、入国スタンプの押印もなかった国とは、天地の違いがある。
もちろん、キャセイ航空の機内では、入国カードの他に、当然と言えば当然だが英文で印刷された税関・検疫申告書まで記入しなければならなかった。
もし、日本発の直行便なら日本語の税関・検疫申告書を配ってもらえるらしいが、香港発の便なので、それを期待するのは、無理というものである。
また、外部からの病原菌にとても神経質なこの国では、つい最近まで着陸前の機内の消毒が名物(!?)としてあったらしいが、これが廃止されたというのは、どうやら事実らしく、私たちの搭乗機も名物(!?)の消毒はなかった。
空港の到着した私たちは、日本語で大きく書かれたサインボードが眩しい免税店を横目に、入国審査へと向かう。
もちろん、途中にあった日本語観光ガイドの「ハロー ケアンズと北部クイーンズランド州」という冊子を取っていくのを忘れない。
さすがに、オーストラリアの訪問客bPの地位を維持しているだけあって、今まで私が行った国の中では、グアムに次いで日本語が溢れていそうな予感がする。
そして、私はパスポートに入国カードと税関・検疫申告書を挟んで、入国審査官に提出した。
が・・・そこから先の様子がいつもと違ってしまった・・・
今までの例から言って、私たちは入国審査官から質問される予定(!?)になってないから、彼が私に何か質問した時、何を言っているのか咄嗟にわからず、そのまま通過しようとしてしまったのだ。
結局は、英文で印刷された申告書に書き込んだ事項(基本的には、全部"NO"にチェックすれば良いのだが)に対して、係官は"Is
this right? (これで正しいのか)"と、聞いただけだったようだが、私はわからなかったために、あらためて日本語で書かれた申告書に同じことを書くハメになってしまった。
"right" という言葉には、「右」という意味の他に「正しい」という意味があるというのに気付いたのは、かなり後になってからというのでは、お粗末というものだね・・・
そして、私の後にいた友人はと言えば、もちろん、係官から有無を言わさず、日本語の申告書に書き直しをさせられていた。
私たちの乗り継ぎ便の出発までは2時間以上あったが、キャセイ航空の機内では肝心の朝食は出なかった(ケアンズ-ブリスベーン間で出る)ので、それを取ることを考えれば、ちょうど良い時間かもしれない。
と、いうわけで今回の旅先での第1食目は空港内のカフェで、ソーセージにハムエッグという、ありきたりの朝食となったが、ここは肉料理に関して言えば、圧倒的なボリュームのオージービーフのステーキに代表されるような本場のようだから、今後は安くて美味い肉料理が食べられる期待があるというものだ。
もちろん、私たちの命の水(!?)であるビールについても当然、たっぷりと味わうことができるだろう。
さて、これから私たちが行くエアーズ・ロックも日本人が多く行く観光地に入っているはずだがそれにしては、空港内が異様にまばらである。
ケアンズからのフライトは、1日に1便だけなので、どうしたのかな?と思ったがすいていれば、それだけ楽な姿勢で旅ができるというものだから、結構なことには違いない。
まあ、わずか3時間余りで睡眠不足が解消できるとは思わないけどね。
エアーズ・ロックの空の玄関である、コネラン空港(Connellan Airport)に到着したのは午後1時過ぎである。
この空港は、荒涼とした砂漠の中にそれだけ存在しているといったもので、周囲には何もないところだ。
こんなところの空港だと騒音問題も空港から町までの道が渋滞しているだのという問題は何もないのだろうね。
さて、今後の日程であるが、ここではヨーロッパのように地図を広げて歩いて観光するのは、自殺行為になるので、必然的に到着ロビーにあったツアー・カウンターで観光ツアーに申込みをすることになる。
ここにあったAAT King's Australian Toursが、ヨーロッパと根本的に違うのが、日本語が通じる、ということである。
「地球の歩き方」には日本人スタッフがいると書いてあるが、ワーキング・ホリデーの制度を利用している人の場合だと、現在もいるとは限らないので、あまり当てにしないで行ったのだが、今回の場合は日本語が話せる現地従業員がいたので、結果オーライで楽々と交渉が成立した。
しかし、日本語ツアーと英語ツアーの料金格差は、相変わらず存在しているようで、このあたりは日本語を話せるガイドに払う手当ての分なのか、ガイドの需給の関係に伴うものなのか、単にボッてるだけなのかは未だに不明であるところだ。
ツアーの申込みが終わった私たちは、無料のエアーポート・シャトルに乗って、あらかじめ予約してあったホテルに向かう。
これからは、長旅の疲れを癒すべく、ホテルのプールで日光浴となるわけであるが、季節的に少ないとはいえ、蠅がブンブンと頭の上を飛び回る状況で、プールサイドで寝ているには忍耐を必要とするものだ。
どうやら検疫にうるさいオーストラリアでも、この蠅だけは駆除できないようである。
しかも、エアーズ・ロック・リゾートの最大の欠点は、ビール1本買うのにシャトルバス(無料)に乗ってアウトバック・パイオニア・ホテル(Outback Pioneer Hotel)まで行かなければならないことだった。
それも夜間は持ち帰り(take away)できないという掟があるらしく、購入と同時に開栓され、無理にシャトルバスに持ち込もうとしても、ドライバーから「飲んでから乗れ!」と言われてしまうのだ。
どうやら寝酒(!?)を飲みたいなら、ホテルのミニバーを使え!という暗黙の強制なのだろうか
何で私たちの乗った飛行機がガラガラだったかよくわかった。
ここはツアーに参加するかレンタカーを借りない限り、プールでハエの羽音を聞きながら日光浴する以外に娯楽がないのだ。
おお〜エアーズ・ロックよ〜ここには何もないのか〜っ
9/18(Mon) | キングス・キャニオンへのツアー (AAT Kingsの英語ツアー) | ||||||||||||||||||||||
宿泊先 | Desert Gardens Hotel / \17,500 per night (日本で予約) | ||||||||||||||||||||||
[booking sites for you / agoda.jp Booking.com Hotel Club (英語・日本語) アップルワールド JHCホテル (日本語)] | |||||||||||||||||||||||
諸費用 |
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関連サイト | オーストラリア エアーズ・ロック |
午前5時、まだ夜明け前の寒い中を私たちは、キングス・キャニオンへ行くバス・ツアーに参加するためにホテルの前のバス乗り場へと急ぐ。
まだ暦の上では春だし、砂漠の気候は昼夜の寒暖差が激しいから、夜明け前は長袖を着ていないと寒くて外に立っていることはできない。
もちろん昼になれば、プールに入れるほど暑くなるのだから、バスに乗り込むまでの寒さだけを我慢しさえすれば、薄着でも構わないし、現地の白人たちは、短パンを穿いている人も多い。
夜明け前のホテルを巡回して乗客を次々にピックアップしたバスは、途上にあるカーテン・スプリングス牧場(Curtin
Springs Cattle Station) とアンガス・ダウンズ牧場(Angas Downs Cattle Station)を経由して、キングス・クリーク牧場(Kings
Creek Station) へ向かう。
パンフレットによると、この道中は車窓から、野性の動物(ラクダ,馬,トカゲ,ディンゴ,カンガルー)が見られるかもしれない、という謳い文句となっていたが、私は熟睡中で、その動物の影すら見なかった。
友人曰く「日の出に映えるエアーズ・ロックが綺麗だった。」らしいが、この件については言及しなかったところを見ると、動物は見られなかったのだろう。
キングス・クリーク牧場(Kings Creek Station)では朝食となるのだが、ここのシステムは、売店で注文をすると番号を書いた紙をくれ、それを持って離れ小屋で待っていて、番号が呼ばれたら取りに行くというものになっている。
まあ、オーストラリアではポピュラーなテイク・アウェイの店のシステムをここでも採用していると言えるようだ。
また、ここではキャメル・ライド(Camel Ride)ができるようであったが、これはやっている時間がないので別の機会ということになるだろう。
抜けるような青空のもと、私たちはツアー・ガイドとともに、キングス・キャニオンへ登頂することになる。
もちろん、必需品としての水筒と帽子は、昨日スーパーマーケットで調達したものを持って行く。
ここは、パンフレットによると、浸食を受けた堆積岩群から成る巨大な地形で、その谷間に美しい水溜まりや、珍しいシダ類などの大昔からの植物群などが見られ、ノーザン・テリトリー(Northern
Territory)の中でも一番美しい峡谷であると言われているところだ。
コースは、男性のガイドが引率する所要3時間の"The Kings Canyon Walk"と、女性ガイドの引率する所要1時間の"The Kings Creek Walk"の2つがあり、私たちは前者を選択することにした。
ここは、アウトバック(Outback)のグランド・キャニオン(Grand Canyon)と言われ、1872年にアーネスト・ジャイルス(Ernest
Giles)によって発見され、近くのキングス川(Kings Creek) から取って命名された場所である。
"The Kings Canyon Walk"を選択した私たちは、ガイドの案内について、砂岩質の岩壁が300mにも及ぶ頂上まで登り、そこから延々と続く、荒涼とした大地を歩き続けることになる。
もちろん、ガイドは英語で行われているので、ほとんど何を言っているのか理解できないが、「百聞は一見に如かず」という諺通り、ここの景観の素晴らしさを味わうだけでも来た甲斐があるだろう。
澄みきった青空、汗ばむほどの陽気、荒涼とした岩肌、背丈は低いが容易なことでは枯れそうもない植物、見渡す限り何もない大地、これだけを挙げると、まさにここはアフリカかと思えるほどのところだ。
ただ、昨日悩まされた、オーストラリア名物の蠅は、ここにもいるようで、まだ季節的に少ない時期なので観光していても、まだ我慢できる範疇であるようだ。
オーストラリアの大陸中央部へ旅をするなら、厳しい暑さを避けるために5月〜9月に行くのがベストと言われているが、私に言わせれば、蠅のオフシーズンだから、という理由もあるような気がする。
また、エデンの園(Garden of Eden)にある岩のプールでの水遊びも楽しめるらしく、さすがに同じ景色だけの大地を歩き続けた身には、そのような楽しみもある方がいいかな?とも思った。
約3時間余り、たっぷりとアフリカ的(!?)な景観を楽しんだ私たちは帰路のバスに乗ることになる。
まあ、至るところで写真を撮ったものの、ほとんど景観が同じなので、苦笑いが出てくるほどだ。
こういう点では、野性の動物でもいれば、もっと楽しいのに!という贅沢を望みたくなろうというものだ。
また、オーストラリアの名物料理(!?)を食べてみようということで、昼食ではミート・パイを、夕食の時はカンガルーの肉の賞味したが、あまり美味しいと思えるほどの代物ではなかったようだ。
やはり、あまり奇をてらわず、ノーマルなものを注文する方が、良さそうかな?
9/19(Tue) | エアーズロック&登岩&ベースツアー (AAT Kingsの日本語ツアー) エアーズ・ロック 13:50-カンタス航空(QF)936-17:05 ケアンズ |
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宿泊先 | Holiday Inn Cairns / A$150 (\12,000) per night | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
[booking sites for you / agoda.jp Booking.com Hotel Club (英語・日本語) アップルワールド JHCホテル (日本語)] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
諸費用 |
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関連サイト | オーストラリア エアーズ・ロック ケアンズとグレート・バリア・リーフ |
午前5時30分、昨日より30分遅いだけだが、連日の早起きには体がついていかない。。
この早起きの理由はただ1つ、今日の「エアーズ・ロック・サンライズ,登山と山麓巡りツアー」に参加するためである。
このツアーには、昨日と違って食事休憩(meal stop)があるという記述がパンフレットになかったので、昨夜のうちにホテルのフロントで"Breakfast
Box"を注文しておいたのだが、この大きさはデコレーション・ケーキの箱の入れ物ぐらいに大きく、持ち運びには不便きまわりない。
「もう部屋で食べちゃった!」と言っていた女性もいたが、私もそうすれば良かったと思えるほどだ。
昨夜の段階では、まさかマレーシアのホテルで注文した"Lunch Box"のように大きな箱でこないか?という懸念があったのだが、どうやら的中してしまったようだ。
まあ、こうなってはエアーズ・ロックに登岩する前に、どこかで食べなければならないだろう。
エアーズロック特別パス (3日間有効) | ||
Rock Pass | 大人 | 子供 |
$122 | $87 | |
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Rock Super Pass | 大人 | 子供 |
$148 | $111 | |
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ジャパニーズ・ロック・コネクション | 大人 | 子供 |
$220 | $152 | |
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このツアーは友人のリクエストにより、日本語ツアーを申し込んでおいたので、昨日と違ってバスの車内は全員日本人である。
ガイドは、日本語が話せる現地の女性ガイドで、車内の他の乗客とは顔なじみのような感じで、挨拶をしているので、会話の内容から昨日の「マウント・オルガとエアーズ・ロック・サンセットツアー(Y33)」に引き続きで、一緒になっている人も多いようだ。
と、言うより私たちだけが、飛び入りでこのツアーにいるような印象さえ受ける。
もしかすると、パックツアーで利用しているバスに空席があるから私たちを押し込んだのかもしれない。
ちなみにエアーズ・ロックを満喫したい人は上表のような特別パスを買ってしまう方法もある。
一応参考までに・・・
道中、「国立公園の入場券(National Park entry ticket/10A$=\800)を窓の外に向けて見せて下さい。」とガイドが言っていたが、今日が初めての来訪となる私たちが入場券など持っているはずもない。
一応、ツアーの参加者はバス内で購入することになっているようだが、「定期券のチェックよりいい加減」な様子に、私たちはもちろん無駄な出費をすることはなかった。
そして、待望のエアーズ・ロックに到着する。
まずは、日の出の瞬間を見るためにカメラをバックから取り出してスタンバイする。
また、それまでの間隙を縫って"Breakfast Box"を広げ、野外の朝食タイムを楽しむ。
ただ、昨日と違って雲がかなりかかっている(友人談)から、日の出の瞬間が見れるかどうかは運次第だ。
しかし、天は私たちに味方したのか?
雲の合間から綺麗な朝日が顔を覗かせている。
荒涼とした大地の向こう側にある地平線の彼方から太陽が昇ってくる!なんていうのは、極めてアフリカ的な情景で、とても私たちはオーストラリアにいるとは思えないほどだ。
思い起こせば、1991年のトルコ,1993年のモロッコと私たちは2年毎にこういった景色を見てきているが、どうやら奇数年は、大自然の魅力を感じる旅を、知らず知らずのうちに目指しているのかもしれない。
エアーズ・ロックはその西側に1ヵ所だけ登山口があり、周囲9km、高さ348mの世界最大級の一枚岩にここから登ることになるが、言ってみれば往復とも一本道なので、バスの中にいたガイドは、下山口で全員が下りてくるのを待ち、私たちは、自分たちのペースでこの岩山に挑戦することになる。
エアーズ・ロックの登岩は、まず最初の鎖が張られているところから登り、強風に煽られながら鎖の終点へ到達すると、高さとして3分の2、距離にして3分の1だけ登ったことになる。
ここまで来ると、赤土の大地が眼下に開け、私たちが行けなかったマウント・オルガ(Olgas)
が遠景として目に映る。
そして、ここがようやくオーストラリアであるという実感が湧くのは、このエアーズ・ロックへ登ってからというのも、やはりこの岩山がこの国のシンボルであることを如実に示しているものだろう。
鎖が終わったところからは、白いペンキに沿って頂上を目指すことになるのだが、岩山から実際に落ちた人がいるらしく、そのメモリアル・ボードが登山口右手の岩に嵌め込まれているらしい。
こんなところが観光地となっている、オーストラリアという国は懐が深い!ということを、あらためて認識させられる思いである。
鎖の終点からは、ちょっとした起伏が繰り返されて、頂上に着きそうで着かないというのは、厭なもので、士気が高まらないだけに、疲れも倍加してくるようだ。
そのあたり、わが友人はさすがで欧州町歩きで鍛えた(!?)精神力で、私のはるか前方を歩いている。
途中で"Give up!"とか"Finish?"と言って、一緒に外人と笑っていた私とはまるで対照的な姿だ。
いずれにしろ、あとわずか!心とは裏腹に何となく足だけが頂上目指して動いているようだった。
エアーズ・ロックの頂上には、"AYERS ROCK"という文字が刻まれたプレートが置いてある。
この、せっかくの登頂を記念するような被写体は、これが埋め込まれている柱の部分は、大人の腰ぐらいの高さまでしかなく、周囲には暴走族の落書きのようなものが書き込まれて、横から見た限り、見苦しい物体以外の何物でもないので、真上から撮って記念にした方が良い。
念願の登頂を果たした私たちは、もと来た道を引き返すことになる。
登りとは違い、足取りも軽くなった私は、もう二度と来ないだろう、この岩山の名残を惜しむように下山をする。
日が高くなるに従って汗ばむような陽気になってきているが、もう下りなので、あまり苦にはならない。
むしろ、苦になるのは、下山してから顔にまとわりつく蠅たちの方である。
下山後にバスに乗った私たちは、ガイドから無料の「登山者証明書(Climbers Certificate)」をもらい、その足で、半永久の水溜まりのマギー・スプリングス(Maggie Springs)や、地元のアボリジニ(Aborigines)が壁画を残してきた洞窟の見学、マルク・アート・クラフト・センター(Maruku Arts and Crafts Centre)の訪問等の山麓ツアーへと行くことになる。
友人曰く「この山麓ツアーでのガイドの説明を聞きたい。」ということで、このツアーは日本語にした経緯があるので、41A$(\3,280)の差額は、まさにこのために投資されていると言っても過言ではない。
と、いうわけだが、わたしにとっては、顔にまとわりつく蠅たちと遊ぶ(!?)ためにこれだけの投資をしたと思うと、金額的に損失が大きすぎるようだ。
はっきり言って、ぼうふらの浮いているような汚い、マギー・スプリングス(Maggie Springs)と暗闇で見た壁画に、暑い中で焚き火(!?)をしているアボリジニ(Aborigines)が、思い出では悲しすぎるというものだ。友人はわりあい真剣に説明を聞いていたよう(!?)であったので、一応元が取れたのではないかと思う。
そうでも思わなければ、2人とも全くの無駄金を使ったことになるからな・・・
時計の針がちょうど正午を指す頃、私たちはお世話をしてくれた女性ガイドに別れを告げ、来た時と同様に無料のエアーポート・シャトルに乗ってコネラン空港(Connellan
Airport) に向かうことになる。
どうやら、私たちの他にも、今日の同じバスツアーで一緒にいた夫婦と、女の子の2人組がケアンズに行くようで、同じバスを利用するというので、出発時間がわからなかった私たちも便乗させてもらう。
この2組の人たちとは、グリーン島とケアンズ市内のレストランという意外なところで再会を果たすことになったのだが、この時はそんなことは考えもしないことであった。
コネラン空港(Connellan Airport) 空港を離陸したカンタス航空(QF)936便は、来る時とは違ってほぼ満員の乗客を乗せてケアンズ空港(Cairns International Airport)を目指す。
どうやら往路とは違い、復路はアリス・スプリングス(Alice Springs) からの便ともども満員御礼状態だと言えそうで、もっと増便すればいいのに!と思ったのは私だけなのだろうか?
さて、今回の旅行で唯一ホテルが決まっていないのが、このケアンズである。
今までの常識でいけば、空港の観光案内所で予約してもらうか、必殺(!?)の「地球の歩き方」の中から探して直接行くか、のいずれかの方法でホテル探しをすることになるが、最近はホテルのグレードも贅沢傾向が顕著になってきた私たちは、そうするより先に、私が日本で会員(Holiday Inn Priority Club)になっておいた、ホリデイ・イン・ホテル(Holiday Inn Hotel)に行くという意見で一致することになった。
料金の方は、日本で仕入れた情報だと、「地球の歩き方」料金が170A$(\13,600)〜190A$(\15,200)なのが、会員料金だと161.5A$(\12,920)で宿泊できることになるということだ。
そして、私たちはエアーポート・シャトルで市内に行くことになったのだが、これも運賃が
4A$(\320)必要らしいのだが、ホリデイ・イン・ホテル(Holiday Inn Hotel) に宿泊することになっている形で乗ったので無料である。
問題のホテルの方も、このホテルが満室だったり、条件が悪ければ、他へ行こうという考えだったのだが、実際のレートは180A$(\14,400)が150A$(\12,000)になったので思ったよりも安いようだった。
しかも、このホテルはツアーデスクが1Fにあり、日本人係員が平日の15時から20時まで常駐する、ということなので、今回の旅行のオーストラリアに関しては、国内旅行感覚で行けることが、半ば保証されたかのような感じである。
もちろん、ここで明日のグリーン島行きの船の予約をしたのは、当然のことであった。
さて、今夜の夕食はと言うと、エアーズ・ロックでの連夜の割高なバイキングに懲りて、近くにあったスーパーマーケットで仕入れた食料品と、待望のリカーショップで仕入れたビールで取ることになった。
それにしても、チキン丸ごと買わされたのには驚いた。
何を売るにしても大量なのが、オーストラリアらしいね!