12/16(Fri) |
香港とマカオというのは日本人にとって非常に行きやすいところだ。
なぜなら、日本から近く、手ごろな料金で行けるからだ。
そして、一番の魅力は短期間で海外旅行が楽しめることだ。
これを日本では「安・近・短」と言って、この不況下で収入が減り続けているために、近頃もてはやされている旅行形態となっている。
ところで、香港は食事がうまいし、買い物の楽しみもある。
それと、カジノのあるマカオとセットで旅行すれば、いっそう楽しめるところだ。
ここで、日本から香港へ行くのに、午前出発するか午後出発するかでツアー料金が変わってくるのだが、どちらがいいだろうか?
料金は午後便利用の方が安いし、有効利用できる時間は思っているほど違わないだろう。
旅行会社の広告にあるような、到着日や帰国前に街中を観光できる、なんていう口車に乗ってはならない。
そんなことをするには強い意志を必要とするからだ。
私なら午後便を選択するが、あなたならどうする?
12/17(Sat) |
日本からのパックツアーに参加すると、香港に着いた翌日にガイドつきツアーにいくことになっているものがある。
これは主に観光客を土産物屋に連れて行くためのもので、店側から旅行社に支払われるリベートによってツアー料金が安く済んでいると言われる。
従って、こういったツアーがないものの方がついたツアーよりも一般的に高いことが多い。
まあ、香港の見どころの1つであるビクトリア・ピークには行くし、そのほか黄大仙(ウォンタイシン)と淺水湾(チンソイワン)へ連れて行ってもらって、それでOKということなら問題がないだろう。
黄大仙(ウォンタイシン)は伝統的な道教寺院で香港の占いのメッカとされている。
参拝者の多くは、おみくじを目的に来るが、運勢は広東語でしか書いてないので、私たちには理解することはできないだろう。
しかも、このときのツアーガイドは肝心の観光案内にはあまり熱心でなかったので、寺院の写真を撮るだけで終わりになってしまった。
淺水湾(チンソイワン)は香港のビーチ・リゾートなので、夏以外は来ても買い物しかやることはない。
でも救命クラブのテラスに立つクンヤム(観音)とティンハウ(天后)の2つの女神像が被写体になるかな?
飲茶(yum cha)はワゴンで自分の座っている円形テーブルに運ばれてきた点心(dim sum)を注文するもので、中華料理を食べる1つの形だ。
運ばれてきた点心の中に自分の欲しいものがあれば、その名前を店員にささやけばテーブルに乗せてくれた後で伝票にスタンプを押してくれる。
料理の名前がわからなければ、実物を指し示すか、何がお薦めか聞いてみよう。
ちなみに、茶(Chinese tea)は無料でサービスされる。
また、円形のテーブルの中で上席は通路側と言われているが、パックツアー客は冷遇されるかもしれない。
結局、ツアーの半分以上は土産物屋で過ごすことになるので、それに耐えられないのであれば、安易に格安ツアーを選ぶべきではないだろう。
12/18(Sun) |
私たちは胡文虎花園(オーブンホウファユン/タイガー・バーム・ガーデン)と赤柱(チェチュー)へ行くためにトラムとバスを利用した。
旅行者にとって地下鉄(MTR)を利用するのは簡単だが、トラムは降りるところがわかりづらいので、少し難しいかもしれない。
バスに乗るときは失敗にめげない気持ちを持つことと、時間に余裕があるときにトライすることが重要だ。
ただ、多くの日本人が香港に来ているわりには公共交通機関に乗っている人は少ない。
なぜだろうか?
胡文虎花園(オーブンホウファユン/タイガー・バーム・ガーデン)は思ったよりたいしたことはなかった。
有名観光地がこの程度だと、多くの日本人観光客がグルメとショッピングを第一義に考えるのも無理はなさそうだ。
その買い物だが、ブランド物(brand articles)を買うのでなければ、スタンレーマーケットがお薦めだ。
英語が通じるし値切ることもできる。
他のアジア諸国へ旅立つ前に値切り交渉のレッスンをするには最適だろう。
香港には日本語対応の現地ツアー(例えばパンダバスとか)があるので、無理して英語ガイドのツアーを申し込む必要はなかったかもしれない。
ただ私はツアー料金の点で昨年のシンガポールでの経験からあえて申し込むメリットがあると思っていた。
そしてそれは予想以上に正解だった。
もっともそれは1年後に実証されることになったのだが・・・
アバディーン・ナイト・クルーズ (Aberdeen Night Cruise by Gray Line Tours) <price 525HK$ (\7,200)> |
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ホテルにお迎えに上がった後、貴方をビクトリア・ハーバー巡りのための船着場までご案内します。船内では飲み物をお好きなだけ味わいながら素晴らしい夕景をお楽しみいただけます。 (Pick up from hotel and transfer to the pier where you board a traditional style Chinese junk for a relaxing cruise of the harbour, enjoy the beautiful sunset with unlimited drinks on board.) クルーズの後は、アバディーンにある有名なジャンボ水上レストランにご案内します。そこではとびきりの中華ディナーをご賞味いただけるでしょう。 (After the cruise, we take you to the famous Jumbo Floating Restaurant at Aberdeen and superb Chinese dinner will be served.) 夕食後、ビクトリア・ピークの中腹にある展望台へご案内し、香港の素敵な夜景をお楽しみいただきます。 (After dinner, you will be transfered to a vantage point half way to Victoria Peak and enjoy the twinkling light of the charming Hong Kong harbour by night.) 全行程終了後、ホテルまでお送りします。(Escort you back to hotel.) |
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ホテルお迎えにあがる時間(Hotel pick up time): 17:15-18:30 | ||
ツアーの所要時間(Tour duration): 約5時間(5 hours, approximately.) | ||
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グレイ・ライン・ツアー(Gray Line Tours)のガイドは私たちの語学力のなさに呆れていたかもしれない。
なぜなら、香港で英語ガイドのツアーに申し込んだ人が英語がほとんど話せないことは彼女の予想を超えていたにちがいないからだ。
日本人が外国人に酷評される3つのS、いわゆるSmile、Silent、Sleepingを地でいったのが私たちだったのだ。
しかし、私たちはめげなかった。
旅の恥はかき捨て!(A man away from home need feel no shame.)日本の諺ではこう言われている。
酒を飲みながら眺める香港の夜景は最高だった。
ビクトリア・ハーバーのきらめくライトの数々は、急成長するアジア市場の象徴だった。
一方、日本のビジネス社会では冷遇される有能な女性たちが香港へと流れていった。
かつての厚生官僚である宮本政於氏が言う「拘束衣社会(Straitjacket Society)」を脱出して・・・
ときあたかも日本女性の香港就職ブームがピークを迎えようとしていた。
12/19(Mon) |
香港からマカオへ行くには2つのルートがある。
上環(ションワン=Sheung Wan)にあるマカオ・フェリーターミナルから行くルートと、尖沙咀(チムシャーツイ=Tsim Sha Tsui)にあるチャイナ・フェリーターミナルから行くルートである。
便利なのは前者のルートだが、平日でも混んでいる。
香港には競馬以外のギャンブルはないと言われてるが、平日からたくさんの人がマカオにカジノをしに行くとは思わなかった。
大小はマカオで最も人気があるカジノゲームだ。
平日の昼間から香港人が熱狂してテーブルを囲むほどだ。
時と場合によっては新参者など入る余地がないように思える。
でもルールは極めて簡単なので初心者でも問題はないだろう。
ホテル・リスボアではクレージー・パリ・ショー(200HK$=\2,740)というエンターテイメントがある。
上演は毎日20:00、21:30の2回、土曜なら23:00もある。
ダンサーは次第にオールヌードになっていくが、ストリップショーのような卑猥な感じはない。
会場はほぼ満員でところどころに欧米の女性も見られる。
このショーはカジノの間の息抜きにはピッタリかもしれない。
ちなみに、このカジノも香港行きのフェリーも24時間営業なので、時間を気にする必要はない。
でも、カジノで熱くならないうちに美女の踊りを見たら香港に帰った方がいいだろう。
12/20(Tue) |
米騒動と言えば、1918年(大正7年)の「越中(現在の富山県)女一揆」が日本では有名である。
こういったことは貧しかった民衆が食うに困って起こしたもので、世界の歴史ではよく見られることである。
一方、昨年の米の収穫が1933年(昭和8年)以来の凶作ということに端を発して、今年は未曾有の米不足となり、アメリカ、オーストラリア、タイなどから米を緊急輸入した。
これらが、特にタイ米が日本人の口に合わないことから日本人の中には国産米を求めてパニックの連鎖反応を引き起こした者もいた。
つまり、今年の騒動は食うに困って起きたパニックでなく、美食を追及するがための騒動だったのだ。
これを見て米を融通した外国政府はどう思っただろうか?
世界には飢餓に苦しむ人々がたくさんいる。
先人はこんなことをすると言ったものだ。「バチが当たると(You'll pay for it
somebody!)」・・・
最後に英語の諺にこんなものがある。
"Travel makes a wise man better but a fool worse."(旅をすると賢い人はますます賢く、バカはいっそうバカになる。)
私たちは賢者になるための旅ができるだろうか?
この件に関しては、数年後に人づてに聞いたところでは、当時の日本の商社とタイ側の悪徳商人が組んで家畜用の飼料(古米)を日本に輸出していたとのこと。 酷い奴らもいたものだ。道理で不味かったわけだ。 日本の消費者の舌は正しかったわけだ。 |