2/28(Fri)-3/2(Sun) |
私は友人のノリと浩一と一緒に寝台列車でベニスからローマへ向かった。
その列車に乗る前に私は瓶のシュエップス(Schweppes)のトニックウォーターを買っていた。
列車の中で喉が渇いたら飲もうと思って買ったもので、車内で3分1ほど飲んだ後、バッグにしまったままでローマまで運んだのだ。
そして事件は起こった。
その起こりはローマのテルミニ駅構内で喉の渇きを癒そうとトニックウォーターをバッグから出し、立てかけておいたものが、ちょっとした拍子に倒れただけだった。
まるで爆弾テロのような轟音とともに瓶が粉々になり、構内に破片が散乱したのだった。
人々は一斉に私たちの方を振り向き、駅員がまるでSWAT(Special Weapons and
Tactics)のように飛び出してきた。
私には一瞬何が起こったのか全くわからなかった。
しかし、普段ぐずぐずと働いているイメージのあったイタリア人がこんなに迅速な行動が取れるのかと感心してしまった。
まあ、爆弾テロの犯人にされなくてよかったのかもしれないけど・・・
ノリは言う、「ローマで覚えていることはこの事件だけだ。」と・・・
ローマ・バチカン観光 (関連サイト 欧州総合リンク, イタリア, ローマ, バチカン) |
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サン・ピエトロ寺院(Basilica di San Pietro) | |
ローマの遺跡 <下の写真に貼ったリンクのトップページは、ROMA 2000とRome Guideです。> |
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トレビの泉(Fontana di Trevi) |
トレビの泉(Fontana di Trevi) |
ナボナ広場(Piazza Navona) |
ナボナ広場(Piazza Navona) |
コロッセオ(Colosseo) |
ビットリオ・エマヌエレ2世モニュメント(Vittoriano) |
スペイン広場(Piazza di Spagna) |
トレビの泉には、その泉の水を飲むか、その中にコインを投げ入れた者はまたローマに来れる、という伝説がある。
そう、ここを訪れる人はほとんどこの泉に後ろ向きになってコインを投げ入れているのだ。
イタリアやローマが好きになった人は当然そうするだろう。
でも中にはイタリア人に騙されたり、スリにあったりして不愉快な思いをした人もいるはずだ。
そんな彼らでもトレビの泉にコインを投げ入れるだろうか?
そう、私の知っている限り、添乗員付きのパックツアー(escorted tour)で来た人はイタリアにまた来たい、と言っている人が多い。
逆に個人旅行で来た人は、もうこりごりと言っている人が多い。
やはりこの国は、たとえ言葉ができても日本人の個人旅行者にとってはハードな旅が待っているのだろう。
それが嫌なら添乗員付きのツアーでたっぷりと現地の人にチップをはずみ、買い物とグルメの旅を楽しむのがいいのかもしれない。
そうすれば、彼らは満面の笑みで常にこう言ってくれるだろう。"Grazie,
Signorina! Ci vediamo! (ありがとうお嬢さん、また会いましょう)"と・・・
でも私はつらくても個人旅行を選ぶと思うけど・・・
3/3(Mon)-4(Tue) |
私たちの参加したツアー(リクルート・インターナショナル『ヨーロッパフリー・スペイン+地中海便』)には、「エーゲ海1日クルーズ」がついていて、それはイドラ島(Hydra)(下の写真)、ポロス島(Poros)、エギナ島(Aegina)へ立ち寄るものだった。
このときは冬であったので、当然泳ぐことはできなかったが、夏であっても各島の滞在時間が短いため、私はこのツアーを薦めない。
ましてこの島々の滞在を土産物屋巡りと少しの観光だけで終わりにするにはあまりにもったいないと言わざるを得ない。
せっかくエーゲ海の島に来るなら何日か滞在してバカンスを楽しむべきだ。
したがって、クルーズ船内のほとんどが日本人観光客で埋められていたのは当然のことだったのかもしれない。
パックツアーとして最初から付いてなければ参加する必要すらないものと思えたからだ。
エーゲ海1日クルーズ (関連サイト 欧州総合リンク, ギリシャ, アテネ) |
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私はエーゲ海クルーズの途中で飾り物のナイフを買っていた。
当然のことながらそんなものは機内預け荷物に入れているはずだった。
そう、セキュリティチェックの時に、係官から「バッグを開けて」と言われ、別の場所に連行されるまでは・・・
このとき私は気づかったのだが、ノリやタキが言うには、「カルロス(私)は自動小銃を突きつけられて連行された。」と・・・
そして、「あのとき、カルロスは日本には一緒には帰れないと思った。」とも・・・
もし、このとき、解放してもらえなければ、私の人生は変わっていたかもしれないけどね。
でも私は何事もなく帰ってこれた。
そのナイフが一見して飾り物だと理解してもらえる代物だったからだろう。
そして、ロンドン経由で成田空港に着いたとき、地上スタッフの女性が言った。「ダメよ!こんなもの持ち込んじゃ!」
ノリは言う。「今回の旅行で覚えているのはカルロス3大事件だけだ。」と・・・
ちなみに、私はこのとき一緒だったタキとノリと、この事件後にもかかわらず毎年のように旅行に行っている。
彼らは言う、小さなトラブルはトラブルとも思わなくなったと・・・
懲りない奴ら(incorrigible optimist)、いえ、親切な方々で・・・